白の世界

第五章:プライド

 冷気 の衣を纏い、人影はゆっくりと嗤う。
 その人影の目的など分かりはしない。
 分かりはしないのだが、頭の何処かで自分に訴えかけ
てくるものがある。
 これまでの経験なのか、生まれる前から持っている野生の勘かは知らないが、確実に訴えかけえてきている。
 危険、だと。
「こいつ…………」
 誰だ。いや、分かっている、誰なのかは関係ない。
 大事なことはこいつが危険、ということだ。
 離れなければいけない。こいつから。
 一刻も早く。
 そいつと自分との距離はおよそ十メートル。逃げられない距離ではないはずだ。
 そうだ、逃げたほうがいい。
 俺には関係ない。
 むざむざとこちらから変なイベントに巻き込まれることもないし、そんな趣向の持ち主でもない。
 命に関わるのだ。
 本能的に解る。
 しかし……
「ヒ、ハハハハ……ハ」
 青い影がまた揺れる。
 ゆっくりと、こちらを嘲るように。
 そいつが揺れるたびに、俺の足は床を離れようとしなくなる。
 まるで凍ったように。
 棒のように、硬直し、動くことができない。
“蛇に睨まれた蛙”
 この言葉が頭の中に浮かぶ。
 こんな危機的状況で考えている暇は無いことは知っている。
 しかしだからこそ、だ。
 本物なのだ。
 今対峙している者は、今まで見た事の無いようなとても巨大な蛇で、俺は蛙なのだ。
 それこそ自分にとって、時計の秒針が動くよりよりも速く呑まれてしまう。
 そのような、本物なのだ。
 理解したところでもう遅いが。
「……あなたは…………」
 不意に隣にいるティルが声を紡ぐ。あいも変わらず氷で冷やしてそのまま氷が溶けるまで放置しておいた水のように冷たい声だ。
 別段いつもと変わった節は無い。
 まあ、それ程に表情の変化は無い、ということだ。
 さすがだ、と素直に感嘆する。
 標準的な一般人として。
 ……だけどそれは、最初から生きている場所が異なるだけだった。
「キサマが……そうか、あのティルヴィングか。話に聞いていたより随分と弱っているみたいだな……クッ」
 嗤う。ただ嘲るように。
 しかしティルはその様子に動じることは無い。
 平然とした態度で対応する。
「あなたこそ、聞いていたより弱そう」
「アハハッハハハハハハハ!! ッ言うね」
 まだ視界は晴れず、嗤い続けるそいつの姿すら視認できないでいる。
 今のやり取りからして、こいつらは知り合いか? いや、違う……か。
 おそらく情報として知っているのだろう。
「知っているのか、あいつを」
 ティルは一瞬だけこちらに目配せする。
 戻した視線はまだヤツに固定された。
「あいつは、番犬ケルベロス。主に格闘での近接攻撃、そして氷による準近接攻撃による戦闘を得意とする。独りで行動し、邪魔なものを排除するイレイザーであり、これまでの我らの殺害数の多さは異常ともされることで有名。また、殺害方法が判明していなく、おそらくこの状況から、自分で設定した異次元のようなものに……」
「ああああ! もういい、最小限でいいから!」
 ちょっと情報数が多すぎたので、頭の中に入りきらない分が反対側の耳から垂れ流されたよ。
 後半何言ってるのか聞いてなかったし。
 固い頭の持ち主だとは思っていたが、ここで思い知らされるとは思わなかった。
 まったく、名前ぐらいでいいぞ、こういうときは。
「そんなことより、貴方はここから逃げたほうがいい」
 ティルはいつものように平然としている。
 平然としすぎて、俺としてはあまり実感が沸かなかった。
 忘れていた。俺はここにいるべき存在ではないのだ。
「なんだって?」
 確認のために聞く、が、ティルの返答など今俺は求めていなかった。
「逃げたほうがいい、と言った」 
「……しかし」
 何故だ。
 ここを離れることが、なにかいけないことのような気がする。
 俺は何を躊躇っているのだ。そういってくれるなら、さっさと逃げればいい。
 こいつらの問題なのだろう、おそらく。
 俺は馬鹿じゃない、少なくとも弱者と強者を見極めるほどの眼は持っている。
 その眼でみたケルベロス、というやつは、とんでもない数値を叩き出している。
 逃げねば、死ぬ。
 じゃあ逃げろ。
 ……そうだろ?
「いいから、早く」
 ティルの言葉を後押しに、俺はその場から駆け出す。
「頼んだ」
 こくり、ティルは視線を目標から外さず頷く。
 走り出した時の風で、ティルの銀髪がやわらかくゆれた。
 そこまで見届けられたが、そこで二人が見えない位置に入る。



「逃がした、か……意味は無いぜ」
 意味が無いかどうかはまだ解らないはず。
「この場所から逃げることは叶わないけど?」
 知っている。
「ハッ、じゃあ何故?」
 簡単なこと。
「なんだよ。教えてくれてもいいだろ。」
 一番手っ取り早い方法。
「…………ふん、そういうことか」
「そう、せめて彼を巻き込まず、私がここで貴方を潰す……」
 ケルベロスはハッ、と払い、ティルは遠くを見つめるように目を細めていた。


 
 走った。
 いや、走っている。現在進行形で。
 走った距離はそれ程のものでもない。
 なんせスーパーの中だ。
 しかし、この状況下で、なおかつ凍えるほど寒い。
 となると、スタミナも切れると言うわけだ。
 耐え切れず足を止めてしまう。
「はっ、ァーっ、はぁー、はぁぁ」
 屈みこみ、呼吸を調整する。
 出入り口は、もうそこだぞ。そうだ、まだいける。
「はぁ、はぁ、フゥーゥゥ……」
 ゆっくり歩を進める。
 もう少しの辛抱だ。そこの角を曲がれば外だ。とりあえず出よう。寒い。冬だからと言っても、まだ外のほうがマシだろう。
 確実に氷点下超してるだろ、と思わせるここと比べれば暖かいほうだ、絶対。
 先ほどから空気が体温を喰らい続けている。
 その侵食は留まらず、とうに手首より先の感覚は無い。
 もちろん足も同様。
 スタミナ切れの原因は殆どこれだろう。
 まあ、歩きでもいいさ。目的地に着けばいい。と、楽観的に考える。
 外に出るにはこの角を曲がればいいだけだ。
 と、角を曲がる。
 
 そうして、曲がってしまった。
 常識が。
 
 曲がった先には、大きな氷結晶が一つ。
 それも、大きい、と一言で片付けるには巨大すぎるものである。
 眼前に広がった光景に、唖然と言う他は無く、ただ俺はうろたえる事しかできなかった。
 当たり前だろう。
 その氷塊がある場所は、以前通った出入り口そのものであるからだ。
 見た様子では、通ることはできないだろう。
「馬鹿な……」
 もうどこなのか判断つかない。
 氷のせいで向こう側も見えず、どういう状況なのかさえ理解できない。
 帰さないつもりか……クソッ……
 窓があるか? そこからどうにか……
 そばの窓に拳の一撃。しかし、どうにも割れない。
 二、三度殴りながら、ここを破るのは無理だと言うことを認識する。
「どうなってやがる……」
 このままでは拳がどうにかしてしまう。一旦止め、様子を確認するが、ヒビ一つ入っていない。
 おそらくガラスに薄く張り付いた氷が防いでいるらしい。
 そのせいか外の様子も見られない。
 どうしても俺を出したくないらしい。
 この場所、外から隔離されているのか。
 周りを確認する。
 どうにも腑に落ちない。
 なにか引っかかる。
 おかしいぞ、と訴えかけてくる。
 そんなことこの異常な温度も含め、挙げればきりが無い、はずだ。
 しかしその中で何か一際おかしい事があるような気がする。
 おそらく俺はもう気がついているのかもしれない。
 頭の中を整理する。
 まず、この場所から出られない。
 そうだ。
 最初のドカン、ていう音がしてからこの場所は閉ざされてしまっている。
 おそらくだが、俺かティルを逃がさないために。
 ならば何故。
 何故に。
――――人がいないのだ。
 見回してみたところ、俺以外に誰もいない。
 ケルベロスが来るまで普通に人がすごしていたはずだ。
 なのに、この重苦しい空気が漂い、薄暗く変化した店内に何故人がいない。
 その変化ゆえに、人がいないのか?
 不自然すぎる。
 いや、現実味が無さ過ぎる。
 先ほどまでにぎやかに動いていた日常が明らかにここには存在しない。
 一般人としてこの世で生活している俺にとっては、これ以上無いほどの違和感。
 空間が、死んでいる。
 こんな違和感を生み出せるはずが無い。
 俺の心の中で先ほどからずっと誤魔化してきたこと。
 おかしいと思いながらずっと避けてきた、普通の人間として避けてきたこと。
 もうそのことを肯定するしかあるまい。

 人間の仕業じゃないと。

「これは、どう――――――
 突然の衝撃音。
 ガァン、という音と共に、向こうのほうの物体が弾け飛んだ。
「ッ!! なんだ!? 何かあったのか!!」
 思わず顔を庇った手を下げ、目を細め確認する。
 音の発生源はおそらくあの二人がいる場所。
「なにを、ッ……!」
 ガコンガコン、とこちらまで衝撃が伝わるほどに激突し合いながら、壮絶な速度で移動していく。
 そのたびに物体やら液体やらがバラバラに飛び散っている。
 やはり、始めたのだろう。
 双方、どうみてもいい雰囲気ではなかった。
 おそらく殺しあっているのだ。
 臭いで分かる。
 戦いの臭い、血の臭いだ。
 連続して響き渡る金属音。
 それに混じる破壊の調べ、死の旋律。
 それが始まってから数秒だ。
 しかし、凄惨という他は無いほどの撒き散らし様だった。
 こちらからは少ししか確認できないが、景色が広がっていっていることは確かだ。
 要するに、物が全部倒れて地に落ちている、そんな状況だった。
 もう人型のものが、しかも二人で、この状況を作れるわけが無いことは誰が見てもわかる。
 その被害を拡大しながら右へ左へと縦横無尽に駆け巡っている二つの影。
 色を後ろにたなびかせ、凄まじい威力で激突しあう、銀と蒼。
 そうなのだ。
 戦いなのだ。
 紛うことはない。
 この異臭、この空気の振動、全てが物語っている。
 そうだ、戦いだ。血と肉の争い。それそのものだ。
 人間と人間の普通の喧嘩などでは出せない派手さはあるが、れっきとした個人の争い。
 自らの誇りを賭しての殺し合い。
 その場所で、あいつらは命の削りあいをしている。
 誇りのために。
 
 なのに。
「俺は……」
 何をしているんだろうか。

 おれはここで、何をしているんだ。
 脳が急に回転するのを止める。
 自分でも分かるほど、冷静さを取り戻す。
「俺は、俺は…………」
 目の前が霞んで見えなくなる。
 ……今の今まで、俺は何から逃げてきた。
 柄じゃなく、息を切らしてまで。
 何から逃げてきた?
 この戦いの、殺し合いの場所からか? 
 殴り合い、蹴り合い、刺し合いの汚れた場所から?
 おかしいだろ。
 この場所は俺がいるべき場所じゃなかったのかよ。
 俺の誇りは、こんな場所にあったんじゃなかったのか。
 本気でぶつかり合うあいつらを見て、なぁおまえはどう思ったんだ、俺。
 激突する銀と蒼の光から目を伏せる。
 と、同時に拳を強く握りこむ。
 恐ろしいと思った?
 違う。
 観衆として興奮した?
 違うだろ。
 
――――妬ましいんだろ?

 ふと、戦うティルの横顔が思い浮かぶ。
 それに対峙するケルベロスの氷牙。
 先ほどの戦いが脳内で再生される。
 悔しいんだな。
 嫉妬なんだ。
 羨ましいんだろ。
 あの場所にいられるあいつらが。
 誇りを背に負い、振り落としまいと争う姿勢が。
 正直に言っとけ、じゃないと後悔するぞ。はっきりしとこう。
 俺は自らの誇りを、背負うどころか、背を向けた。自分で自分を否定した。
 確かに奴らは人間離れしている。
 しかし、いつもの俺なら関係ないはずだ。
 そうだ関係ない。
 向かい来るものは確実に倒す。おれの信条だったものだ。
 しかしそれを、この俺が、自らの手で、ブチ壊した。
 ただ、俺より強い奴が出てきた、それだけで。
 お前は勝つためだけににここまで戦ってきたのか。
 勝てなければ逃げるんだな?
 仕様も無い、小者なんだな?
「……許、せない…………」
 誇りをブチ壊した自分が許せない。
 今までの生き方を否定した自分が許せない。
 噛み合わせた奥歯がギチギチと軋み、拳から血が滴り落ちる。
 襲い掛かる狂気から逃げるだけの生活をしたかった訳じゃない。
 戦いを恐れ、自らを嫌悪し、日常を過ごしたかった訳じゃない。
 弱いことを肯定して、生きたかった訳じゃない。
 恐怖だと?
 抱いていいはずが無い、この俺が。
 焦燥だと?
 感じていいはずが無い、この俺が。
「許せない……!」
 笑わせてくれるな、俺よ。
 相手が人間じゃないだと? 敵わない奴だ、だと?
 ふざけるなよ。
「……糞が」
 決して逃げるな。
 何があろうと、逃げるな。
 そう、脳が語りかけてくる。
 お前に向かう敵がどれ程大きくとも。
 想像できないほどに大きな存在であろうと。
「……俺が、それより強大な存在に、なるだけだ」
 そうだっていうんだろ?
 前に向き直る。
 今なら、いつもの俺が持っている眼をしているだろう。
 拳を解き、羽よりも軽く歩く。
 首の骨を鳴らし、右裾を胸元で直しながら、あいつらの元へと。
 一陣の風のように。
 

「ッ……」
 ほんの半秒前に通過した場所が氷で穿たれる。
 私の鎌とケルベロスの氷が交わるたびに、そこらじゅうのものが飛び散り、いまや大規模小売店としての、人々の生活臭を残してまでいたところが、凄惨という言葉を用いるのも躊躇われるほどに崩壊している。
 その物体たちの残骸を飛び越えながら後方に下がる。
「くっ……」
「ハッァ!!」
 その隙を見計らったかのようにケルベロスの足が私を狙う。
 あたったのは残像であるが。
 着地した足を無理に捻り、高速回転からの斜め後ろにステップ。回避は成功した。
 か、に見えた。
「避けてばっかじゃ始まんねぇぞッ、ラァッ!!」
 蹴りからの着地から、その足を軸に前方二百度ほどをカバーする氷塊の花が咲く。
 ガァン、という音と共に槍が広がり、私はそれが当たる距離にいた。
「ケル、ベロス……!」
 無数の刃を、体を捻り間一髪で避ける。
 上に体を抜かせ、反撃したいところだが、今の体力では避けるだけで精一杯だ。
「弱っているって話はほんとみたいだな」
 氷が一瞬にして形を失い、白い気体となって私を包み込む。 
 見えないところからの衝撃。
 一度に三度。
 蹴りの猛連打が私の体で弾けた。
「く、ぁッ……!!」
 急所は避けた。
 体勢は崩れたが、ダメージは少ない。立て直せる。
 まずは離れて……
「逃がす、ッかぁ!!!!」
 床を蹴って後方移動した私よりケルベロスは高く跳躍。
 狂ったような回転数から繰り出される踵落とし。
 着地した私の隙を狙っての一撃。
「ぁうッ!!」
 頭蓋への直撃は避けたが、袈裟の要領で肩に衝撃が走る。
 骨や筋肉の断裂音が体内で響いた。
 そのまま肩を始めに床に叩きつけて、二メートルほど跳ねる。
「もらった……ッ」
 ステップ仕込の右足が左脇に抉りこむ。
 防ぐことはできず、避けることも叶わなかった。
 胸骨が圧し折れ、内臓を突き破る。
 そのまま回転しながら私は壁に叩きつけられ、同時に吐血。
 そのまま、ずるっと座り込むように地に落ちた。
 
 戦いは終わった。
 
 前方に、さっきまで持っていた鎌が落ち、刺さる。
 手を伸ばせば届くかもしれない。
 取れる距離かもしれない。
 いや、取れる。手にとって、まだ戦う。
 まだ、戦える……よね?
 そう思った。
 しかし、左手は動かない。
 私の想いを断ち切るように。
 立ち上がろうともしてみた。
 だが足も脳の信号を拒絶し、叫ぶ。
 もう、駄目だと。

「――――ザマぁねぇな……」
 コッ、コッ、と廃墟と化した店内にケルベロスの足音が反響する。
 コッ、コッ、と近づいてくる。
 まるで、死をしらせるように。
 まるで、死神のように。
「……その状況でよくやったほうだ。楽に殺してやる」
 まだ、終わってない。戦える。戦え。
 私はこんなところで立ち止まるわけにはいかない。
 やるべきことが、まだまだ残っている。
 死ねない、まだ。
 こんなところで…………。
「キサマが全力を出せる時に一回戦っておくべきだった、か」
 何のために、ここまで生きてきた……
 自己の可能性を削ってまで、何のためにここまで……
 嫌だ。
 意識が朦朧としてくる。
 そのせいで、足音が鳴り止んでいたことになかなか気付けなかった。
 見上げる。
 奴がいる。
 そいつの顔は、勝ち誇った顔でもなく、さっきのような飄々とした表情でもない。
 明らかな、同情のもの。
「アンタのそんな顔は、後にも先にも見たくなかったけどな」
「ぇ…………?」
「死ね」
 ただの一言だった。
 罵倒の言葉や、挑発の言葉より冷たく心に残る。
 その一言は、私という存在全ての拒絶。
 これまで私がおこなってきた全てへの拒絶。
 そして、変わることの無い事実。
 嫌だ。
 それを受け止めることは、私にはできない。
 死にたくない。
 まだ死ねない。
 やらなくてはいけないことがあるというのに。
 嫌だ…………
  
 ピキ、と物が凍りつく音が聞こえる。
 ピキパキ、と別れを一方的に告げられる。
 ケルベロスの足元が白く光った。
 駄目だ、まだ死ねない。
 死ねない。
 まだ死にたくない。
 生き、たい…………
 助けて……だれか…………ねぇ…………

 いま私はどんな顔をしているの?


 氷が、私の体を貫いた。










 ……気がした。


「なに泣きそうな顔をしている」
 シュウ……?
 ……なんで。
 なんで戻ってきたの?
「そんな顔もできるということか。新鮮だな」
 うるさい……
「……ちょっと休んどけ」
 その一言で、体があったかくなった。
 ゆっくりと私の、意識がとける。




 


 






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